学術講演

開催報告

治療から予防・ケアへ 〜SPTを基本に継続的な維持管理を考える〜
2020.01.17
個のリスクを反映した治療プログラムの作成

 令和元年9月22日(日)、愛知県産業労働センター ウインクあいち特別会議室にて、第2回学術講演会が開催されました。講師には東京医科歯科大学歯学部附属病院 臨床教授の内山 茂先生と古畑歯科医院 歯科衛生士の波多野映子先生をお招きし「治療から予防・ケアへ−SPTを基本に継続的な維持管理(長期メインテナンス)を考える−」と題してご講演いただきました。歯科医師28名・歯科衛生士28名合計56名の方が受講され、会場が一杯になる程の状態でありました。
 講演の冒頭から、『歯周病は個のリスクを把握する事が大切であり、そのリスクを考えてプログラムを作成するのが歯科医師、歯科衛生士の仕事である。』これが本日の結論であるとまとめを述べられてからのスタートとなりました。
 歯周病治療の成功のカギは、徹底した患者支援である。SPT(サポーティブ・ペリオドンタル・セラピー)の目的は歯周病の2大要因である炎症と力を継続してコントロールしながら「病状の安定」を図ることにあります。SPTを行うことにより患者さんが定期的に来院されますので、治療成績を高めるためにも、また安定した歯科医院経営のためにもSPTは重要な治療オプションとなります。
 後半は、波多野先生が中心となりPMTCの基本術式は、優しく摩擦し滑らす様に歯面から剥しとる。また、PMCTの注意点は傷つけない、痛くなく、急がない事が大切である。また、術式だけではなく、効率的でかつ効果的なPMTCの施術を可能にするためにはペースト、カップの内面の形状の選択が重要であるとお話しいただきました。
 最後に、SPTが安定してくるにつれてクローズアップされてくるのがトゥースウエアーであり、歯にかかる力は加齢、思考、性格、筋力、歯質、咬合、ストレスなどの影響を受けながら日々刻々と変化している。その代表的なものがアブフラクションとセメント質剥離である。その剥離を発見するのはSRPなどの際に歯科衛生士が発見することが多く、歯科医師だけではなく歯科衛生士の正しい知識と術式でセメント質剥離に対応する事が重要であると言われました。
 今回の講演では項目ごとに文献と症例の両面から解説していただき、明日からの臨床に役立つ有意義な講演会となりました。

<文責 学術理事 齋藤 雅則(17期)>

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