探究心を満たす、感動と発見のひととき
平成22年2月21日(日)タカラベルモント大阪本社にて岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 口腔・顎・顔面機能再生制御学講座 咬合・有床義歯補綴学分野 教授 皆木省吾先生をお招きして『日常臨床における顎関節症への対応AtoZ』題して講演をしていただきました。
講演は日常臨床において、いわゆる顎関節症を疑う患者に接することは多く、顎関節症に関する十分な知識や経験がなければ、その徴候を看過したまま複雑な症例経過の中に巻き込まれてしまうことが多いということから始まりました。
続いて、顎関節症の所見・症状、それに付随して生じる歯周関連所見・症状について述べられ、他に生活関連、全身状態などの状態を診ながら診断、分類分を行い、一方、治療においては、徒手的円板整位術のポイントやスタビライゼーション・スプリントの調整方法についての説明がありました。特に、舌圧の改善を目的として、スプリントの咬合面部のレジンを除去し、その口蓋部分に多くのレジンを使用した装置を夜間のみに用いた場合でも、治療に効果があることには驚かされました。また、メタル・ボンドの様にフレーム金属の上にレジンを置き咬合調整した後に、それを金属に置き換える2回鋳造法を用いた補綴物の作製にも感動しました。
顎関節治療は複雑で、今回伺った講演内容のほかに、さらに色々なケースの臨床所見・症状ならびに治療方法について学びたいと思いました。
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